■森田正馬・精神医学博士
1874年 生まれる
1902年 東京帝国大学医学部卒業
1937年 慈恵医大名誉教授
1938年 肺炎で死去
森田療法は日本の、さらにいえば東洋の文化がはぐくんだ、人間の悩みの解決法です。森田療法とは1919年(大正8年)に東京慈恵会医科大学精神神神経科初代教授の森田正馬(もりたしょうま、1874年生まれ-1936年没)が作り出した神経症に対する精神療法です。森田自身はこの療法を「神経質の療法」「余の特殊療法」「自覚療法」「自然療法」「家庭療法」「作業療法」などと命名していましたが、後に森田の名前を冠して森田療法と呼ばれるようになりました。
森田療法の基本的な考え方は、1)不安・恐怖、あるいは私たちの苦悩は生きる欲望ゆえに起こると理解する、2)それらの不安、恐怖、苦悩にとらわれ、それを取り除こう、それから逃げようとすると不安、恐怖、苦悩はますます強くなる、3)そのとらわれるこころのあり方を問題とする、
4)従ってとらわれの打破を治療の目標をする、5)そのためには不安、恐怖、苦悩そのものを受容することと生きる欲望の発揮を重視する(あるがまま)、です。