森田療法は日本が生んだ独創的な精神療法です。
そのために森田療法はある時代の日本人に特有な、日本人の悩みの解決法であると理解されてきました。森田療法が生まれたのが1919年(大正八年)ですから、多様な価値観が混在する現代人の悩みにもはやその有効性は失われたと考える向きもあるようです。また西欧での精神療法が無批判に取り入れられ、もてはやされています。
森田療法には、東洋の人間理解と生きる智恵が含まれています。それは現代でこそ必要とされるものです。しかし現代の生きる人の苦悩に合った新しい森田療法が求められていることも事実です。
森田療法研究所は1996年にこのような考えに基づき新しい森田療法、ネオ森田療法の実践と研究を目指して設立されました。森田療法研究所では、現代に生きる人たちの苦悩に対応するための新しい森田療法、ネオ森田療法の概念と技法の開発に取り組んでいます。